2010/06/03 木

競争力について

競争力と考えてすぐ思いつくのは“国際競争力”。最近、日本におけるその低下が危惧されています。いわゆる相対的な意味での競争力。

先日、保護者との面談中に興味深い話がありました。会社での新卒採用に関連して、「最近、内定を出せる東大生の中でも、東アジアからの留学生の方が能力が高い」と。つまり日本のトップ層である東大生よりも留学(東大)生の方が優秀だということです。

ここからは私見ですが、単純に言うと、個人の成長過程で“競争”にどれだけ揉まれてきたか、この差が反映しているのだろうと感じます。韓国や中国では特に青年期までの競争が激しい印象である一方、日本では周知の通り“ゆとり教育”ですし、豊かな余り現状に満足する傾向もあるでしょう。日本で受験戦争と言われた時代は既に過去の話だと思います(善し悪しは別として)。

しかし競争は自分を伸ばす動機になるもの。決して“隣の人を蹴落とす”ことではなく、“切磋琢磨”すること。さらに言えば、目標に対してコミットメントすることだったり、見えない敵(的)と戦うことだと思います。“見えない敵”とは、受験であれば、目に見えないライバル、あるいは合格最低点や偏差値かもしれませんし、入試問題そのものもそうですし、あるいは自分の中の甘えだったりするかもしれません。

もちろん、受験や勉強だけの話ではなく、スポーツでもコンテストでも、海外留学でも就職活動でもいいと思いますが、そういった経験が結果的に個人さらには社会の競争力を高めていくのではないかと考えました。私自身も学生時分、“競争”に対して少なからず否定的な感覚を持ってはいましたが、よくよく考えると、人間社会において、ある意味競争は普遍的な要素なのだろうと感じます。

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