大学受験コーチングノート

2009/07/08 水

難関大合格のパラドクス

これまでの2回は「東大に受かる条件」ということで、東大を例に受験における戦略的な話をしてきましたが、それらのことを踏まえながら、ひとつ受験にまつわる“定説”に反論というかたちで、やはり戦術的な話をしてみます。

ー東大に受かる人は全科目ができる人か?ー
結論から申し上げます。これは“ウソ”です。少なくとも必要条件ではありません。確かに東大はセンター試験5(6)教科7科目で相応の得点を必要とし、2次試験でも4教科5科目を要します。ただし、センター試験の配点が2次試験に比べて低く、さらには2次試験における最低点が低い(前述の通り6割前後がボーダー)ということから考えると、計算上は2次試験の科目の中で3科目くらいが得意であれば受かることも可能なんです。もちろん、ほぼ全教科について一定以上の学力は必要ですが。

一方で、いわゆる地方系の国公立大や国公立大医学部というのは、センター試験の比率自体が高く設定されていることが多く、私大医学部を含め、2次試験(あるいは一般独自試験)でも比較的高得点が要求されてきます。つまり、失点することのリスクが高いと言えます。

失点がしにくいということは“捨て科目”や“捨て分野”は戦略上、計算・考慮できないということです。そうなると、勉強や対策の方針すら変わってきますよね。

ぜひ、早いうちに、皆さんの志望校、あるいは受験候補大学の配点や過去問の傾向・難易度、さらには合格最低点を調べてみてください。そして、自分なりの“戦略”を立ててみてください。

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