物理の段階別受験参考書の選び方
物理の学習参考書について、段階的かつ用途別にお勧めを列挙していきます。
<教科書傍用問題集>
リードα物理基礎・物理(数研出版)
セミナー物理基礎・物理(第一学習社)
エクセル物理基礎・物理(実教出版)
ニューグローバル物理基礎・物理(東京書籍)
これらについては学校配布が原則となるので自分で選ぶことはほとんどありませんが、ここでは「リードα」の構成をみていくと、
「要点」>「基礎チェック」>「基本例題➡︎基本問題」>「応用例題➡︎応用問題」となっています。「リードα」は「セミナー」よりやや基本よりですが、物理の学習においてまずは基礎固めが重要ですので、何ら問題はありません。
<入門用参考書>
物理の場合、教科書傍用問題集を解いていく段階で参考書が必要になる場合が多いようです。その場合の入門用としてのお勧め参考書は
浜嶋物理講義の実況中継(語学春秋社)・・・基本よりでわかりやすい(易しい)。
物理教室(河合塾)・・・例題解説型の参考書。分厚いが原理の説明が詳しいので基礎から学びたい人向け。
Doシリーズ漆原物理の明快解法講座(旺文社)・・・基本から丁寧に図解を交えて解説。とっつきやすく初学者向け。
Doシリーズ漆原物理最強の88題(旺文社)・・・基本事項を説明した上で例題の解説→入試問題への解説とステップアップしていく流れ。上記と併用が好ましい。
他に参考書と問題集を足したようなものとして
物理のエッセンス(河合塾)*2分冊・・・こちらも前述実況中継の著者浜嶋先生によるものです。
コンプリート物理(河合塾)*2分冊・・・割と新しい問題集。わかりやすさが特徴。「物理のエッセンス」とこれを選ぶ場合は迷いそうです。
<入門~標準問題集>
物理基礎問題精講(旺文社)・・・問題と解説が同じページに併記されているタイプ。基礎問(例題)105題と演習問題44題。
物理入門問題精講(旺文社)・・・基礎問題精講のより易しい版。苦手な人や初学者向け。パターンプラクティス用。
良問の風(河合塾)・・・浜嶋先生著、後述「名問の森」の基礎レベル版とはいえ入試問題で実戦練習向け。問題数は150題程度。
ここまでである程度基礎固めができたら次項の発展問題集へ移行します。
<発展問題集> *目安としてMARCH・理科大~早慶・難関国公立大
実戦物理重要問題集(数研出版)・・・入試問題集で問題数150題程度。一応毎年更新される。
物理の良問問題集(旺文社)・・・難易度が3つ(確認問題→必須問題→レベルアップ問題)に分けられていて段階的な学習にも向けている。問題数は250題と多め。
名問の森(河合塾)*2分冊・・・入試問題集のバイブル級と言って過言ではない浜嶋先生著ベストセラー。問題と解説が続きで書いてあるタイプ。2冊あわせて問題数140題程度。
物理標準問題精講(旺文社)・・・基礎問題精講の次レベルで結構難しめ。
一応ここまでやれれば大学の過去問を解く準備として十分ですが、さらに極めたい場合やもっとたくさん問題を解きたい場合は次。
難問題の系統とその解き方(ニュートンプレス)*最近改訂されて2分冊に
理論物理への道標(河合塾)*2分冊
それから
新・物理入門(駿台)と新・物理入門問題演習(駿台)も難関大志望者や物理が得意な人向けとして古くから有名です。ただし微積分をふんだんに使っているので選ぶ際に要注意。
<共通テスト対策>
物理の共通テスト対策としては細かい知識の確認と問題形式への慣れ、あと実験系の考察問題への対応が必要。
共通テスト物理 実験・資料の考察問題26(旺文社)
短期攻略大学入学共通テスト物理(駿台)
この辺りで十分事足りそうです。