大学受験コーチングノート

2022/04/26 火

化学の段階別受験参考書の選び方

化学の学習参考書について、段階的かつ用途別にお勧めを列挙していきます。

<教科書傍用問題集>

リードα化学基礎・化学(数研出版)

セミナー化学基礎・化学(第一学習社)

エクセル化学基礎・化学(実教出版)

ニューグローバル化学基礎・化学(東京書籍)

これらについては学校配布が原則となるので自分で選ぶことはほとんどありませんが、この中でも最も有名なのが「セミナー化学」だと思います。「要点」>「プロセス&ドリル」>「基本例題➡︎基本問題」>「発展例題➡︎発展問題」という構成で、発展問題では入試問題を中心に高い難易度もカバーできているなどオールマイティさが売りです。「リードα」や「エクセル」も同じような構成ですが、「セミナー」に比べるとやや難易度が低めです。

いずれにしてもこれら教科書傍用問題集を使って基礎固めをしていくのが最もポピュラーな学習ステップだといえるでしょう。

 

<入門問題集>

一方で、教科書傍用があまり好きではない場合や入手が難しい場合は市販の問題集があります。

化学基礎問題精講(旺文社)・・・問題数は約100題(うち必修基礎問が3分2)と少なめで問題と解説が同じページにあるタイプ。入試の基礎レベル。

化学の新標準演習(三省堂)・・・問題数が多めで難易度は基本〜標準レベル、網羅性が高い(問題数は500題近く)。センター・共テ対策としても使えます。

 

<参考書>

読んで理解したり、わからない時に参照するために参考書についてもいくつか挙げておきます。

まず一番の王道と言って過言ではないのが旺文社「Doシリーズ」

鎌田の理論化学、福間の無機化学、鎌田の有機化学 以上3分冊

カラーでイラストが多いタイプで解説も基本から丁寧に書かれています。

またその後発でさらに基本に寄っているのが

同じく旺文社「Do start 橋爪のゼロから劇的!にわかる理論化学の授業」及び「劇的!にわかる無機有機化学の授業」

前述のDoシリーズと似たような雰囲気ですが、色使いがさらに易しく感じます。

その他、東進「はじめからていねいにシリーズ」(分野別分冊)も基本からわかりやすく解説してくれています。

一方、発展的な内容まで網羅しているタイプとしては、照井先生の解法カードシリーズ(大学受験Vブックス)があります。

理論化学の最重点 照井式解法カード *現在はすべて新課程対応のパワーアップ版

無機化学の最重点 照井式解法カード

有機化学の最重点 照井式解法カード

さらに難関大志望者向けとして

化学の新研究(三省堂)卜部先生著 こちらは無骨なモノクロ刷りで字が小さくある意味不親切そうな体裁ですが、逆に色ペンなどで自分色に染めることも可能です。

 

<発展問題集>

実戦化学重要問題集(数研出版)・・・学校配布も多く市販もされていて「重問」と呼ばれる最もポピュラーな問題集のひとつ。教科書傍用の後にやる場合が多い。問題数は約270題と多め。一応毎年更新されます。

化学の良問問題集(旺文社)・・・難易度が3つ(確認問題→必須問題→レベルアップ問題)に分けられていて段階的な学習にも向いている。全341題と問題数も豊富。

化学標準問題精講(旺文社)・・・前述「基礎問題精講」の次のレベル。入試問題中心でレベルは結構高い。問題数は約100題。

化学入試の核心(Z会)・・・頻出問題100題にハイレベル問題22題の構成。

化学の新演習(三省堂)・・・前述「新標準演習」の大もと。ハイレベルで網羅性が高い(問題数約330題)。難関大志望者に人気。

新理系の化学問題100選(駿台)・・・最難関大志望者が最後にやる用。上記「新演習」と比較でどちらか選べばよいです。

 

<分野別問題集>

上記に加えてさらに分野別問題集も化学では重用されています。まずは暗記用ノートとして

無機有機化学暗記ドリル(旺文社)・・・これは初学者向けですが、暗記に自信がない人や基礎から整理したい場合にお勧めです。

化学計算の考え方解き方(文英堂)・・・こちらも化学の新研究や新演習の卜部先生著の問題集。最も壁になりやすい計算問題を基礎レベルから集めて取り上げています。

それから有機化学については、通常のオールインワン型問題集で問題数が少なく物足りない場合が多いため、別途購入して対策をする場合が多いです。

有機化合物の構造決定問題の要点・演習(中経出版)

有機化学演習(駿台)

前者の方がとっつきやすいですが、駿台の有機のテキストはボリュームがあり信頼感が高いです。両者の甲乙はつけ難いです。

最後に実験考察系の問題集をご紹介します。

思考力が身につく化学実験問題31(駿台)・・・発展問題中心

もう少し易しめだと大学入学共通テスト対策用として

共通テスト化学 実験・資料の考察問題24(旺文社)

こちらも共通テストの直前対策としてお勧めです。

<共通テスト対策用>

また共通テスト対策で最もお勧めなのが

問題タイプ別 大学入学共通テスト対策問題集(実教出版)

こちらは分野別かつ問題タイプ別に基礎事項を確認しながら過去問の類題などを解いていける構成になっています。

もう少し難しい方がよければ、短期攻略大学入学共通テスト化学(駿台)もお勧めです。

最後に「フォトサイエンス化学図録(数研出版)」

他の出版社の図録でも構いませんが、化学の図録はカラー写真も豊富で使えます。ぜひ手元に置いておくとよいでしょう。

 

 

 

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