2010/06/21 月

数学力と国語力は関係があるのか?

よく「数学の文章題が苦手なのは国語力がないからだ」という発言あるいは議論を耳にします。確かにある程度の範囲で“真”だと言える気がします。たとえば、方程式の文章題などは、日本語の文法を手がかりに立式できたりもしますし、割合の逆算なんかも、能動態と受動態の関係性に重ねて考えることもできるかもしれません。
しかし、いわゆる中学数学や高校数学の範囲で、国語力が直接数学の成果に結びついているというのは、少々大げさな話だと思います。

ただ、少し掘り下げて考えると数学と国語の間には、見逃せない共通点があるとも考えます。

1、抽象的なものを扱う
数学は数字という抽象記号を扱う学問・教科です。一方で、国語は言語・日本語というやはり抽象的なものを扱う教科だと考えられます。

2、ものごとを言い換える・説明する
国語、特に現代文の設問は、本文中特定箇所の言い換えや要約を中心に構成されます。少々難しく言えば、日本語という言語(=抽象記号)やテクストをわかりやすく説明するという作業だとも言えます。
一方、数学は、数字や数式を媒介として、言葉で説明された現象やグラフ、図形などを説明する教科です。

つまり、抽象的なものを、あるいはそれらを使って説明をする(=言い換える)という作業が主体になるという共通点があります。ポイントは“抽象的”なものを扱うというところ。そういう点では高度な作業ということになるのかもしれません。小学生と高校生の教科の違いはまさにその点だと思います。

総じて言うと、抽象的なものに早い段階で慣れておくことが大学受験に向けて役立つことだと考えられます。

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