2021年度早大入試結果(新入試難易度分析)
2021年度早稲田大学の入試結果の続きで、主に入試制度の変更に伴う難易度の変動についてまとめておきます。
【政経学部/一般入試=共テ併用】
共通テスト100点満点(4科目)+総合問題100点=計200点、という新方式でしたが、
合格最低点が、政治学科148点、経済学科156点、国際政治学科151点という結果でした。経済学科が突出しているのは倍率の高さ故です。共通テストの受験者平均が約80点で、総合問題の受験者平均点が約60点。ちなみに学部全体の倍率が3.9倍です。
たとえば、政治学科志望で共通テスト4科目で8割だった場合、総合問題で68点とれば合格だったことになります。そうすると共通テスト次第ではありますが、いわゆる総合問題での目標点は7割程度となります。正直、総合問題については特別な対策は不要で、英語力や国語力、あるいはある程度の記述力と思考力があれば十分に対応可能だと思います。
*河合塾の共通テストリサーチではボーダーラインが9割超えていましたが、実際は8割で合格(国際政経学科)した受験生もいます。その後の河合塾のデータでは、政治学科85%、経済学科91%、国際政経学科88%となっています。
【商学部/一般入試】
前年度は外国語80点(受験者平均44点)、国語60点(受験者平均38点)、地歴公民数学60点(受験者平均は科目による)で、計200点。合格最低点は127.45点(約64%)*得点標準化後の得点 でした。
今回からは入試形式ごとの合格最低点となり次の通り。
「地歴・公民型」・・・131.35点(外国語80+国語60+地歴・公民60=計200点)*得点率約66%
「数学型」・・・107.60点(外国語60点+国語60+数学60=計180点)*得点率約59%
数学の受験者平均点がかなり低い(2年連続9点ほど)ので単純比較はできませんが、合計点は「数学型」の方が低く、尚且つ、英語の配点が低いため、数学が得意な場合は以前に比べても有利な配点となりと言えるでしょう。実際、河合塾の偏差値では、地歴・公民型が偏差値70,数学型が65となっています。
【国際教養学部/一般入試=共テ併用】
共通テスト100点(英語以外2科目うち国語必須)+外国語80点+英語4技能20点=計200点、という新方式でした。
受験者平均が共通テスト約76点、外国語約54点、4技能約12点ということで、単純に足し合わせると約142点。
合格最低点は155.94点(約78%)ですので、たとえば共通テストが8割、英検準1級(換算14点)だとすると、当日の英語で62点(得点率77%)とればギリギリ合格ということになります。英語は得点標準化がないので、妥当なラインかなと思われます。
【スポーツ科学部/一般入試=共テ併用】
共通テスト200点(英語100+国語か数1A/100)+小論文50点=計250点
受験者平均が共通テスト約139点(7割弱)、小論文約23点(5割弱)で、単純に足し合わせると計162点。
合格最低点は159.7点(約63%)なので矛盾しますが、スポ科は共通テストのところで得点標準化を実施しているため、実際には合計する段階で共通テストの得点が低くなっていると思われます。ちなみに河合塾による共通テストのボーダー得点率は77%ですので、小論文で差がついたと思われます。