2021/12/01 水

早稲田大学政経学部入試と総合問題

昨年度から変更・導入された早大政経学部の共通テスト併用方式。共通テストの数1A必須化で注目を集めました。

当ブログでもこの入試結果について触れていますが、あらためて確認しておきます。

2021年度早大入試結果(新入試難易度分析)2021/8/7配信ブログ

国語(25点)+数1A(25点)+外国語(25点*うちリスニング5割)+選択科目(25点)=100点満点

に独自試験として総合問題100点で合計200点満点での選考となります。

昨年度は初年度ということで出願自体を敬遠する傾向があったかもしれませんが、学部全体の倍率が3.9倍で、共通テストの受験者平均点が約80点という結果で、決して手が届かないというレベルではなかったように思います。

総合問題自体は100点満点(120分)で、昨年度でいうと概ね7割得点できれば合格といったところです。その総合問題についてサンプル問題を含めて簡単に分析します。

まず大問構成と配点については、【1】社会問題に関する表の読み取りと論述(45点)、【2】英語長文読解(40点)、【3】課題英作文(15点)となっています。

【1】については「日本の少子高齢化」という社会問題について、表やグラフを多用した文章を読み解き、選択問題を中心に解答する形式です(200字以内の記述問題が最後に1題あり)。サンプル問題では「原発問題に関する意思決定」と「選挙制度改革(一票の格差是正)」が扱われていますが、いずれにしても、表・グラフの読み取りおよび読解力・論理的思考力を試すような出題となっています。最後の200字記述は簡単な意見論述です。強いて言うならは数学的かつ論理的思考力を問いているという面において慶應大学商学部の論文テストにやや趣が近いような気がします。

【2】の英語長文について。こちらも表やグラフを含んだ長めの英文を読み、記述式&選択式の問題に解答する形式。基本的には純粋な英文読解力を試すもので、特に要点をすばやく掴むことが必要。内容は社会問題や時事問題、抽象的なものなどやや難しめ。設問はオーソドックス。

【3】は意見論述型の英作文。テーマはやはり社会問題や時事問題などからの出題。解答用紙は約15cm×15行となっていておよそ120~150語なので、英検準1級の英作文とほぼ同じ分量。

全体としては、まず相応の読むスピード、解くスピードが必要であり、また政治・経済を中心に社会問題に関する知識がある程度必要でしょう。ちなみに後半の【2】【3】の英語の部分に関しては英検やTEAPの対策も流用できそうです。

初年度は、受験平均点が約60点とのことですが、前述の部分で自信がある人にとっては決して難しくはない「総合問題」だと思われます。

 

 

 

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