2012/03/06 火
MARCH以上に受かる条件
今回は、MARCH以上(の私大文系)に受かる条件ということで考察してみたいと思います。
<歴史選択の場合>
1、暗記をやり遂げる!
極論ですが、ある程度暗記が得意であれば受かる可能性があります。すなはち、英単語や語法・イディオム、そして歴史の知識がある程度覚えられれば、MARCHレベルの問題に対応できるということ。たとえ、国語(=非暗記科目)が人並み(=偏差値50程度)でも、英語と歴史が偏差値60程度とれれば合格ラインに届くという計算も成り立ちます。とにかく覚える努力と工夫次第でMARCH合格が見えてくるわけです。
2、英語を得意にする!
受験科目が3科しかないので、うち2科目を得意にしておくと有利なことは言うまでもありません。とはいえ、例えば国語と歴史を得意にしても、配点上英語が大きい場合もあるので、私大文系であればやはり英語を相応にできることが必須条件だと思います。
3、古文を苦手にしない!
一概にMARCHといっても出題傾向を一括りに出来ませんが、特に記述問題が少ない青学や法政・明治あたりは現代文で差がつきにくく、反面、古文で落としてしまうと脱落しやすくなります。もちろん、古文が免除の学部・方式もありますし、逆に文学部系統では漢文が必要な場合もありますが、基本、現代文というより古文をしっかり安定させておくことが重要となります。
<数学受験の場合>
4、数学選択者は高得点を!
おそらくMARCHが第一志望で数学を選択する人はあまりいないのではないでしょうか。A)早慶上智の併願、B)国公立併願、C)理系併願の場合がほとんどだと思います。その目線で言うと、MARCHの文系数学は比較的解きやすいはずで、逆に言えば高得点を狙って然りです。ただ、高得点をとったからといって必ずしも歴史選択者に比べて有利なわけでもなく、得点調整があったり、定員枠が別だったりもするので、数学選択者の中での勝負として、入試標準レベル問題をそつなく(&ミスなく)得点できることが条件となります。
<補足:早慶との差>
A、スタート時期とかけた時間
早慶(文系)志望者の場合、英語の成績が早い時期(高3夏頃まで)に高いレベルで安定している必要があります。また英語の語彙レベルや歴史の出題範囲(難易度)からいっても、いわゆる教科書レベル以上の知識が求められることがあるので、一通りの勉強が間に合うかどうかというようなギリギリの逆算計画では間に合わない可能性が高くなります。
B、基礎学力(≒応用力)の差
先述のように、暗記がしっかりできればMARCH文系に合格できる可能性が十分にあります。ただ、早慶レベルになると、知識の範囲やレベルだけでなく、問題処理能力&スピードや、応用力(読解力・推測力・記述力など)がある程度必要となります。自由英作文や要約作文、その他記述式の問題など、各科目の出題傾向からもわかるところです。*基礎学力についてはこちらの記事もご参照ください。
<目標設定>
5、どこを目標にするか
統計的なことはわかりませんが、MARCHに合格している人は、早慶上智を第一志望としている場合が多いように思えます。そもそもMARCHは志願者数や偏差値レベルからいっても特に激戦分布帯に位置し、しかも一点差レベルで合否が決まり易いという意味では医学部並みの激しい競争とも言えるでしょう。そう考えた場合、ギリギリで合格するレベルでは、現実的な見込みとして心もとなく、実力的に多少の余裕がないと“計算ができる”レベルではないわけです。よく「過去問演習で合格最低点を超えている」=「合格見込み70-80%」だと思っている受験生もいますが、実際はそれ程甘くはありません。練習の段階で基準点を超えている人はたくさん(定員以上かなりの人数が)いるはずで、さらにその中での勝負なのです。というふうに考えると、「暗記ができればMARCHに受かる」という考え方だけでなく、先述の「早慶との差」にもチャレンジするような方法論・心構えが必要ではないでしょうか。
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