2021年度筑波大学入試結果
筑波大学の2021年度の入試結果について。
2021年度から新たに総合選抜入試が新設されました。1年次に総合学域群という“学部”に所属し、2年次から専門の学群に進学するための猶予期間のようなものです。募集定員は前期日程のみで、「文系」128人(2.3倍)、「理系Ⅰ」154人(2.8倍)、「理系Ⅱ」41人(4.0倍)、「理系Ⅲ」90人(2.7倍)で、今回の倍率が( )内に記した通りです。理系Ⅱのみ倍率が高いですが、おそらく医学群に進学できる枠が少しあるため、医学類志望者が流れてきたものだと考えられます。
前期日程で学類別に見ていくと、社会学類が5.4倍→9.0倍と大幅UP、同じ学群の国際総合学類も2.9倍→3.6倍と増えました。心理学群も相変わらずの人気で、4.4倍→5.8倍でしたが、同じ学群の障害科学類は4.6倍→1.9倍と大幅に下がりました。こちらは総合選抜に流れた可能性があります。また情報科学類は4.2倍→3.0倍と大幅DOWNとなりましたが、こちらも総合選抜に流れた可能性があります。医学群医学類は2.4倍→3.6倍と大幅UPと言っていいと思いますが、こちらは前年度の慎重な傾向から共通テスト平均点UPなどを含めた強気な傾向への変化がそのまま表れたのではないでしょうか。ちなみに体育学群と芸術学群はそれぞれ倍率を下げています。
後期日程について。本年から人間学群(教育学類・心理学類・障害科学類)と理工学群の一部(物理学類・化学類)で後期日程があらためて増設されました。それらは定員・合格者数が少ないこともあり、概ね高倍率となっています。あと情報学群の知識情報・図書館学群は後期のみの募集となり、倍率は8.6倍でした。
さらに学類・日程別の合格最低点を箇条書きにしておきます(非公表除く)。
*数値はすべて得点率(%)
学群 | 学類 | 前期 | 後期 |
総合選抜 | 文系 | 64.5 | ― |
理系Ⅰ | 65.0 | ― | |
理系Ⅱ | 61.6 | ― | |
理系Ⅲ | 61.6 | ― | |
人文・文化学群 | 人文学類 | 63.9 | 69.0 |
比較文化学類 | 67.0 | ― | |
日本語・日本文化学類 | ― | ― | |
社会・国際学群 | 社会学類 | 75.6 | ― |
国際総合学類 | 72.3 | ― | |
人間学群 | 教育学群 | 74.3 | ― |
心理学群 | 76.4 | ― | |
障害科学類 | 66.9 | ― | |
生命環境学群 | 生物学類 | 67.1 | 79.1 |
生物資源学類 | 64.7 | 75.6 | |
地球学類 | 68.3 | ― | |
理工学群 | 数学類 | 65.5 | ― |
物理学類 | 63.3 | ― | |
化学類 | 63.8 | ― | |
応用理工学類 | 62.7 | 84.5 | |
工学システム学類 | 65.9 | 83.0 | |
社会工学類 | 67.8 | 80.2 | |
情報学群 | 情報科学類 | 68.0 | ― |
情報メディア創成学類 | 71.5 | ― | |
知識情報・図書館学類 | ― | 80.5 | |
医学群 | 医学類 | 75.2 | ― |
看護学類 | 66.4 | ― | |
医療学類 | 64.4 | ― | |
体育専門学群 | ― | 76.4 | ― |
芸術専門学群 | ― | 70.6 | ― |