2012-新指導要領/数学
まず数Cがなくなります。それとともに「行列」が高校課程から削除されました。尚、旧「式と曲線」は「平面上の曲線と複素数平面」として数3に統合されます。すなはち「複素数平面」は復活します。「確率分布」は数Bへ移行されます。ただ、従来からの「数列」「ベクトル」とあわせた3つから2単位を選択なので、センター試験で必須扱いではなさそうです。
また、旧数A「集合と論理」が数1「数と式」に一部移行されます。と同時に数Aに新たに「整数の性質」という単元がつくられ、その中には「約数と倍数」「ユークリッド互除法」「整数の性質の応用」などが含まれます。ただ、このあたりの単元については、中高一貫進学校や受験参考書では従来から扱われていたところです。尚、数Aも「場合の数と確率」「整数の性質」「図形の性質」から2単位選択となります。
数1には新しく「データと分析」という単元ができました。これは旧数B「統計とコンピューター」を引き継いだものです。
細かいところでいうと、たとえば数A/確率「期待値」は数B/確率分布「期待値」へと移行されますし、旧来、高校課程の位置づけであったもの(例:2次方程式の解の公式)で中学課程に移行されたものも相応数あります。
特に一貫校生は手持ちの教材などに要注意。これから購入するなら『新課程版』を購入しましょう。
<追記補足>
センター試験では上記のように単元の選択が可能になる方向ですが、個別の入試では大学によって出題範囲の指定が異なることも想定され、たとえば数Aの3単元すべてが出題範囲となる場合も十分に考えられます。
またセンター試験においては、数1Aおよび数2B、それぞれの範囲が変わることで、融合問題の作り方などに影響が出そうです。
尚、数学および理科の新指導要領詳細をまとめたものとしてこちらの資料(PDF)がわかりやすいと思います。