英語は単語を覚えたもの勝ち?
学習方法として正しいのかどうか、あるいは勘違いや落とし穴がないか、科目別に当ブログにて述べていきたいと思います。
まず今回のテーマは「英単語は覚えたもの勝ち?」について。
「英語力=単語力」とか、「単語をたくさん覚えれば長文が読める」というシンプルな考え方(=極論)で学習を進めようとする人がいます。これはある意味“正論”です。逆に単語をまったく知らなければ英語が読めるはずないですし、長文の難易度が上がる=語彙レベルが上がることでもあるからです。ただ、ここで重要な視点が抜けている場合が多々にしてあります。それは“品詞”の理解です。
「単語を覚える」という作業は英単語のスペルに対して日本語の意味を覚えることではありますが、その際に品詞を無視して覚えると、文法問題や英作文、あるいは長文で空所補充問題などが出た場合に対応ができなくなります。つまり、品詞がわからずに覚えても、その知識は“使えない知識”でしかないということになります。単語集によっては品詞ごとに単語が整理されていることも多いですが、ある程度“かたち”から品詞がわかるようにしておくことが重要です。
もう一つの視点として、そもそも「単語は覚えるものか?」ということ。最近は、単語集の種類も増えて、特に形態と難易度のバリエーションがとても増えました。とても便利ではありますが、単語を覚えることにたくさんの時間を割くよりも、英文をたくさん読むことに時間を割いた方が結果として読解力、そして語彙力が上がるのでは?とも考えます。英文を読みながらの方が単語の定着効果は高い(個人差はあり)でしょうし、また知らない単語(未知語)が出てきたときの推測力や文脈判断力も鍛えてくれます。これらは決して“単語を知らなくてよい”ということではありませんが、総合的な語彙力を上げるための方法論として一考の余地があると思います。
ちなみに単語を覚える際のコツも記しておくと、①語源を使って覚える、②例文や英文中で覚える、③英語と日本語を1対1で覚えるより多義語を含めた全体のイメージで覚える、このようなことを意識して覚えた方が、忘れにくく、かつ“使える知識として英単語を覚えられるようになるはずです。