自己客観視の方法
自分のことを客観的にみることを“自己客観視”と言いますが、受験勉強でも大切な要素です。
たとえば、自分がわかっているのかわかっていないのかを自覚すること。
また、自分がいま何をしているのか(たとえば数学の解答のプロセスとして)を自覚すること。
さらには、自分が書いた文章や答案などを第三者的視点で見直しができること。
自己客観視できることをメタ認知能力とも言い、この能力がしっかりと備わっているかどうかは受験の学力にも大きく影響してきます。
一方、受験勉強を通じて養成・改善される面がありますが、それ程単純かつ簡単なことではないので、早い段階から日常生活の中で意識しておくことも必要です。
脳科学者の中野信子さんのインタビューの中でも次のように述べてあります。
リクナビネクストジャーナルの記事より抜粋
http://next.rikunabi.com/journal/entry/20150504
自分の置かれている状況を客観的に見るのはしんどい作業ですが、それを可能にするのが、人間の知性です。脳のなかに前頭前皮質の背外側部というところがあるのですが、そこがこの役割を担っています。だいたい25歳で完成すると言われていますが、トレーニングしないと育ちません。若いうちに自分を客観視することで鍛えないと、中高年になってからではなかなか鍛えられないんです。でも、いったんできてしまえば、将来、多くの人に羨ましがられる才能になると思います。
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ここからは私なりの考えに戻ります。
改善方法
1、まず見直しや確認を習慣化する。
たとえば、生活面では、部屋や廊下の電気を消したかどうかを常に確認する。勉強であれば、解き終わった後の見直しもそうです。
2、他人からどう見えるかを想像する。
見た目や言動、さらには自分が書いた文章や答案も読み手や採点者から見てどのように評価されるかを想像し、分析する。
3、自分がどこに向かっているかを確認する。
目的地と実際の現在地の確認、思考過程における目標の確認など。
4、思い込みを疑う。
自分が正しいと思い込んでいると自己客観視の妨げになります。一旦、自分の考えをリセットして物事を見たり、受け入れたりすることが重要です。
5、他人からの指摘を最後まで聞く。
他人から指摘されたことは否定したり拒否するのではなく、まずは最後までしっかりと聞くこと。自分では気づけないことがたくさん含まれているはずです。仮にわかっていると思っても最後まで聞き通すことが大切。
私も、10代から20代前半である程度決まるものだと思います。だからこそ、ぜひ受験勉強を機にメタ認知能力を鍛えてほしいと思います。