大学受験コーチングノート

2023/10/03 火

立教大学の各入試方式と学部別難易度・英語外検利用の得点目安

立教大学の入試方式を中心に、学部別の配点や難易度、共通テストや英語外検利用のボーダー、得点目安などを含めて詳しく解説していきたいと思います。

まず、立教大学の入試方式としては、一般入試共通テスト利用入試といった一般選抜と、自由選抜入試や国際コース選抜入試、アスリート選抜入試、帰国生入試、指定校推薦入試などの特別入試に分かれています。

では、一般入試から見ていきます。

立教大学の入試としては、全学部日程が一般入試のメインになっており、実質的に5日間あるうち最大4日間、学部を問わず受験できるようになっています。なお、理学部のみ3日間です。日程ごとに学部を変えられますが、各日程1学部学科の出願に限られています。また、文学部は2/11に独自試験を実施します。この独自試験の特色として、英語も独自試験であり、国語は漢文を含むことが挙げられます。

文学部の独自入試を含めて一般入試の合格発表は全てまとめてなされます。4回に分けて段階的に合格者が発表され、なおかつ6回の試験をまとめて合否決定がなされる独特なシステムです。

改めて全学部入試について詳しく見ていきます。

立教大学の全学部入試の特徴としては、英語の独自試験が実施されないことです。共通テストか英語外検のどちらかを得点化してその他の2教科を含めた3科目で合否を決めます。共通テストはリーディングとリスニングの点数配分が1:1であり、英語外検はTOEIC以外ほとんど利用可能となっています。

次は配点について見ていきます。

実は問題が共通ですが、学部別に配点が異なります。以下が文系学部の配点です。

外国語 国語 地公・数 タイプ 学部
200 200 150 英国重視型(72%) 文学部(史学科除く)、異文化コミ、観光学部
150 150 100 英国重視型(75%) 経済学部、現代心理学部
200 200 100 英国重視型(80%) 法学部、コミュ福祉学部
150 100 100 英語重視型 経営学部、スポーツウェルネス
100 100 100 地公数重視型 社会学部、文学部史学科(各200点)

上3段は英語と国語の配点が高い英国重視型です。英語のみを重視しているのが経営学部、スポーツウェルネス学部です。一方、社会学部は地歴公民(数学)を重視しており、3科目がイーブンで合計300点となっています。

また、以下が理学部の配点です。

学科 外国語 数学 理科
数学科 100 200 100
物理学科 100 150 150(物理)
化学科 100 100 150(化学)
生命理学科 100 100 150(物・化・生)

 

次は自由選抜入試について見ていきます。

自由選抜入試とは、いわゆる総合型選抜で従来のAO入試の一種です。全11学部で実施されており、全体の倍率は4.6倍になっています。出願資格として評定平均が必要な場合があったり、英語外検のスコアが必要だったりする場合があります。書類選考後の2次試験では面接や小論文、学部によっては英作文が課されます。なお、総合型選抜なので他大学との併願でき、辞退可能となっています。

 

続いて共通テスト利用入試を見ていきます。

ここでも一般入試同様、英語は共通テストか英語外検のいずれかを採用できます。3科目型よりは6科目型の方が受かりやすいです。

配点は学部によります。以下は、いくつか学部をピックアップして表にしたものです。

学部・学科 外国語 国語 地公 ⅠA 選択 理科
異文化コミュ 3科 200 150 (100) (100) (100) (100)
 〃 6科 200 200 100 100 100 100
経営学部 3科 200 100 (100) (100) (100) (100)
 〃 6科 100 100 100 100 100 100
経済学部 3科 150 150 (100) (100) (100) (100)
 〃 6科 200 200 100 100 100 100
社会学部 3科 150 100 (100) (100) (100) (100)
 〃 6科 200 200 100 100 100 100

 

次は共通テスト利用入試における英語外検の得点換算について見ていきます。

 

英検2300点というのは英検準1級に少し足りないレベルであり、2450点は英検1級に届かないものの準1級に余裕で受かるレベルです。学部を問わず概して言うと、英検で最低2300点、できれば準1級は欲しいです。もしそうでなければ共通テストで85%、できれば90%を目指しましょう。

ここで共通テスト利用における学部ごとの難易度を独自に4つのランクに分類しました。*下表。この表にあるとおり、英検でCランクを目指すのならば最低2300点のスコアが必要だということになります。なお、理学部の4科目型でのボーダーは数学科で73%、最も高い物理学科で82%です。

難易度 学部/学科 共テ3科

ボーダー

共テ英語得点目安

英語外検得点目安

Aランク 異文化

経営/経営

86%

87%

9割以上
Bランク 現代心理/心理

社会/社会

84%

84%

9割

CSE 2350

Cランク /

経済/経済

/英文

観光/観光

79%

78%

79%

80%

.5割

CSE 2300

Dランク コミュニティ福祉/福祉

/キリスト教

77%

72%

8割

CSE 2250

 

では、一般入試ではどうなるか見ていきます。

学部別の配点は先述の通りですが、肝心の英語の部分に関して、得点換算は非公表となっています。しかし、あえてざっくり言えば、共通テスト利用の予想得点に近いかやや低いぐらいを目安にしてもらえれば良いと思います。

一般入試の英語外検について、先ほどの共通テスト利用の学部別得点目安と同じような表で見ていきます。今回は偏差値基準なのでランクが先ほどとやや異なります。あくまで個人的な推理・推測としてご覧ください。

難易度 学部 一般入試

偏差値

共テ英語得点目安

英語外検得点目安

Aランク 異文化

経営/経営

65.

65.

9割

CSE 2350

Bランク 現代心理/心理

社会/社会

/

62.

62.

62.

.5割

CSE 2300

Cランク 経済/経済

/英文

60.

60.

8割強

CSE 2250

Dランク 観光/観光

コミュニティ福祉/福祉

/キリスト教

57.

57.

57.

8割弱

CSE 2200

 

英検2級レベルでもCランクであれば、一般入試・全学部日程で十分合格を狙えます。なお、大学の公式発表によると、英語の合格最低ラインは共通テストで70%、CSEで1950とのことで、このスコアは英検級にも満たないですが、Dランクがそれに相当する可能性があります。

 

ここでそれぞれの入試方式での倍率を見ていきます。

大学全体としては一般入試が3.4倍、共テ利用が3.8倍、自由選抜が4.6倍となっています。しかし、学部別に見ると少し異なります。例えば、経営学部では自由選抜の倍率が3.3倍、社会学部では自由選抜の倍率が9.4倍です。このように学部によって倍率が異なるので、志望学部によって自由選抜を併願するのか考えるべきでしょう。

 

最後に立教大学の受け方をまとめておきます。

1.英語外検で準1級レベルをあらかじめ取得

2.英検が不足している場合は共テ英語対策

3.学部によっては自由選抜入試の併願

4.一般入試は複数回受験と学部の選定

5.共テ利用は6科目型>3(4)科目型

 

4番について、そもそも立教大学自体を何回受験するのか、また第一志望以外をどうするのかということを考えなくてはいけません。第一志望を受け続けるのか、立教大学内で滑り止めの学部を受けるのかどうか。

また、5番について、共テ利用は6科目型の方が受かりやすいですが、私大専願者など3科目型でも英語外検のスコアがあれば積極的に検討してもよいと思います。

 

詳細はこちら↓の動画でも解説しています。

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