2010/02/03 水
東大数学の対処法-(2)思考力・発想力
2.思考力・発想力
どんな問題でも正しい解法をとるまでには必ず何らかのプロセスやアプローチがあります。そして解法を見定める思考・発想の根底にあるのは、1)色々な解法の蓄積、2)各解法の特性や使用する状況の熟知、以上の2点が必要だと考えられます。ちなみに、「答えを見ればあっさり納得できるのに、独力ではなかなか思いつけない」という悩みの原因は、2の不足・未熟さにあると考えます。
2の素養を鍛えるには、普段から一つひとつの解法を「この問題は○○という設定で、△△を求めることが必要だから、この解法を使うことでこう処理出来て、□□の考え方に持ち込む」というように深く理解し、また別の項目とも広く関連付けていく学習が不可欠です。もし解法が思い浮かばなかったのならその原因を、違う解法を使ったのならその動機や、正しい解法に劣る根拠も突き止めることです。こうした質の高い学習を重ねるにつれて、今度は深く理解した各項目同士が互いにつながり合い、頭の中にしっかりとした解法の“ネットワーク”が整理されていきます。この“ネットワーク”があれば、ひねられた問題に対しても正しい解法に結びつける思考力や、複数の解法を組み合わせる発想力の養成につながると考えます。
3に続く。
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