東京理科大2025新設学部学科&入試変更点
今回は、東京理科大最新情報ということで入試変更点および新設の学部学科について話をしていきたいと思います。
2年前に作成したこの動画でも話をしていますが、東京理科大はとにかくおすすめの大学です。
その理由としては、
- 就職がとても良い。
- 大学院入試にとても強い。
大学院進学率は最新のもので53.9%、2年前に比べても4%ほどアップしています。
教育力が高いアンケート&研究力が高いアンケートで、実は私立大学ではダブル1位です。
教育力が高いというのは、例えば中高の教員養成の数字に表れてきますし、
研究力が高いという意味では、科研費獲得額が私立大学第5位というところからも頷けると思います。
東京理科大学の学部学科
では早速、東京理科大の学部学科一覧見ていきましょう。
現状、全てあわせると全7学部33学科あります。
左の赤い枠にある理学部一部・理学部二部・経営学部は神楽坂キャンパス。古くからある都市型のキャンパスです。
真ん中の黄色い枠にある工学部・先進工学部は葛飾キャンパス。1番新しい郊外型のキャンパスで、伝統ある工学部と比較的新しい先進工学部によって構成されています。
右の青い枠にある創域理工学部・薬学部は野田キャンパス。千葉県のキャンパスになります。
このように、7学部33学科も揃ってはいるんですけども、
さらに2026年度、新しい学部学科が新設されます。
新設学部学科
まず、野田キャンパスに創域情報学部情報理工学科
コースが4つあるようで、
- コンピューター科学コース
- 知能メディアコース
- データ科学コース
- 社会システムコース
の4つのコースからなるとのことです。
いわゆる、情報系・コンピュータ系・データ系の学部と思われますが、ひとつ社会システムコースという文系っぽい名前のコースが含まれています。
もしかすると経営学部のように、文系入試で受験できる可能性があるかもしれません。
もう一つは神楽坂キャンパスの理学部に科学コミュニケーション学科
なかなか見慣れない名称の学科ですが、主旨としては、科学技術を一般の人に伝える人材を育成ということで、例えば教育者の育成もこれに含めて考えているようです。
理学部の伝統を踏まえているなという印象があります。
そして来年、2025年度4月に薬学部が野田キャンパスから葛飾キャンパスに移転します。
これらを踏まえて、改めて学部学科およびキャンパスの一覧を見てみると、このようになります。
従来の7学部33学科から、8学部35学科に増えます。
東京理科大学の名称からすると、理系の単科大学というイメージがありますが、8学部35学科にもなると総合大学といってもよいのではないかというところまで来ています。
学部学科の難易度
上の表には、B方式の試験日程と偏差値を併記していますが、薬学部はキャンパスが野田から葛飾に移転し立地が良くなるので難化の可能性がありそうです。
また理科大の偏差値帯は、理学部の2部を除けばおおむね50代後半から62.5くらい。
難易度が高かったり、人気が高かったりする学科は、
- 理学部 物理学科・応用化学科
- 工学部 情報工学科・建築学科
- 創域理工学部 建築学科・機械航空宇宙工学科
あたりになるでしょうか。
参考までに、明治大学理系学部の偏差値が55~60ぐらいなので、理科大の方がやや上となっています。
入試方式と入試変更点について
東京理科大学の入試方式一般選抜は以下のようになっています。
A方式について
ここでA方式の入試変更点から見ていきます。
まずは基本的な理系学部において、国語の部分が200点から100点に。さらに情報との選択が可能。
国語と情報のうち高得点だった方が100点に換算されて合計700点で合否判定されるということになります。
つまり、共通テストで国語を使わなくても、情報で理科大のA方式が出願することが可能になります。
これは国語、特に古典などが苦手な受験生には朗報になります。
経営学部においては、今まで選択科目だった理科・地歴の部分で情報が選択可能に。
合計点は変わらず800点で合否判定になります。
理科・地歴・情報の中から最高得点のものが1つ自動で選ばれるということなので、例えば情報で高得点が取れるとラッキーということにもなるかなと思います。
国公立大学を志望している場合は、基本的に情報という科目は必須なので皆さん受けると思います。
仮に自分が志望している国公立大学の情報の配点が低いからと言って適当に受けておくと、この理科大を併願する場合、ちょっと損してしまうということにもなりかねないです。
A方式共通テストボーダー(昨年度)
次に昨年度の学部学科別の共通テストボーダーの一覧です。
こちら国語込みのボーダーでこれくらいになっています。
理科大のA方式の場合は、いわゆる昼間学部から大学全体で1学科、夜間学部から1学科ずつの出願のみになっています。
良心的といえば良心的なのかもしれません。
B方式について
続いてB方式になります。
こちらは入試制度の変更ではなく、数学の出題範囲の変更があります。
旧課程から新課程に移行しますので、統計的推測が出題範囲に含まれることになります。
ただし初年度、2025年度は旧課程と新課程の共通範囲から出題すると書いてあります。
既卒生などは統計的推測をあまり気にする必要はないかもしれません。
B方式科目配点について
B方式の科目配点についても簡単に確認しておきましょう。まず、真ん中に基本形とありますが、大体の理系学部がこの英語・数学・理科(1科)で計300点という配点になります。
また、左側にある経営学部経営学科。
こちら文系的な入試で、英語・数Ⅲを抜いた数学・古典を除いた国語の3科目での入試で、高得点の2教科を1.5倍にして計400点での合否判定をします。
最後に右側、理学部数学科・応用数学科。
こちらは数学の専門性が高い学科ですので、数学が2科目であったり、得点が2倍になったりした上で理科なしの計300点。
逆に、物理学科・化学科であれば、物理・化学の配点が1.5倍になったりします。
ちなみに薬学部も真ん中の基本形と科目配点は同じ、ただし理科は化学必須、になっています。
また、B方式の場合は、基本的に日程が異なればすべて併願が可能ですが、同じ日程の同じ学部内でも2学科までは出願可能になります。
先ほどもありましたが、東京理科大はここ数年で学部学科が増えてきて、それに合わせて試験日程も増えてきています。
さらに同一日程同一学部でも併願が可能ということで、このB方式だけを見ても併願がしやすくなっているかなと思います。
C方式について
続いてC方式です。
こちらは共通テスト+独自試験の入試方式になりますが、特に入試変更点はありません。数学の試験範囲のみ変更になっています。
このC方式は、1回の入試で2学科まで併願が可能です。
最近の傾向として、共通テストの英語が割と難化傾向にあるというところ。
来年度から共通テストの国語が試験時間が80分から90分に増えます。古文・漢文の得点比率は多少減りますが、国語自体の負担感はあまり減らない上、もしかしたら難化するかもしれないということも予想されます。
こういった面から、理系志望者にとってはこのC方式に二の足を踏んでしまうかもしれません。
ただ、共通テストの自己採点の結果次第で出願が可能です。場合によっては狙い目になる可能性もあると思います。
その他の入試方式
その他の入試方式についても見ておきましょう。
C方式との併願が不可になりますが、英語4技能と数学・理科の独自試験となっています。
英語4技能(英語外検)は25点満点になりますが、英検2級で15点、準1級で20点の扱いになります。
ちなみに英検1級では25点満点にならず、例えば、IELTSの8.5以上で満点になるなど、かなりハードルが高いです。
ですので、最低でも準1級くらいの人用かなと思います。
そしてS方式、これは一部の2学科のみで実施されています。
B方式と同日実施で併願不可です。
学科の特徴に合わせて、数学や物理の配点がそれぞれ高くなっています。
入試方式と倍率
入試方式別の倍率の比較をしていきたいと思います。
下表は東京理科大学全体でのものになります。
A方式は、定員625人のところ合格者数は5306人もいます。
受験者数を合格者数で割った実質倍率は、なんと2.4倍
同じくB方式、定員は1549人なんですが、合格者数は10129人。
実質倍率は、2.9倍になります。
一方、C方式は4.1倍、グローバル方式は5.5倍となっています。
最も倍率が低いのはA方式で、これはもう数年前からずっと変わっていません。
実は東京理科大の場合、入試方式での狙い目はA方式ということになります。
もちろんB方式も2.9倍でけっして高くはないと思いますし、併願もいろいろと出来ます。
基本的には、A方式・B方式辺りを中心に、併願パターンを検討していくと良いのかなと思います。
総合型選抜
一般選抜以外で、総合型選抜でも新しい入試方式がはじまります。基本的には、英語外検のスコアが必要になる入試方式になります。
条件としては、併願不可や指定科目の履修をしているかどうか。更には数学と理科の評定4.0以上に英語外検のスコア。
最後に、11/17に小論文・面接・口頭試問などの入試が実施されます。
ちなみに経営学部の場合は、数学と理科の評定ではなく、数学と国語の評定になります。
また、理学二部の場合は英語外検のスコアは不要だそうです。
まとめ
では、まとめに移ります。
まず、入試変更点として、
- A方式で情報が追加
これまで共通テストの国語が鬼門だった受験生も多かったのではないでしょうか。これが情報でも出願可能になったということで、かなり狙い目になるのではないかと思います。
- B方式の選択肢増
学部学科の再編などにより試験日程が増えてきています。
再来年、2026年度は、更に学部学科が増えていきますので、理科大のなかでの併願もそうですけれど、国公立大学志望者にとってもかなり併願がしやすい大学になってきたのかなと思います。
入試問題に関しては、早稲田・慶応などと比べてそこまで対策を要しないという意味ではやはり併願がしやすいです。
B方式は地方会場入試も設定されていますので、全国的に受験生が目指しやすい大学になってきていると思います。
最近はキャンパスも新しくなっていますし、男女比率で女子の比率が増えてきているようです。
先ほどの話にもあった通り、学部学科の充実度、就職が良いや大学院入試に強いといった社会的評価。
そういったことを含めると、東京理科大学はお勧めの大学
所謂、入る価値のある大学としてとても楽しみだと思います。