2021/06/16 水
早稲田文系受験者の勘違い
最近、早稲田大学の昨年度入試の得点開示(成績開示)を見る機会が何度かありました。毎年のことですが、予想以上に合格点との乖離が大きかったという感想が多いですね。その一つの要因は早稲田特有の“得点標準化”です。各科目の素点を“標準化することによって科目間の不公平を是正するためのシステムですが、数学以外の科目は素点よりも標準化後の得点が下がることがほとんどです。そのことを念頭に合格点や目標点を設定する必要があります。
そもそも早稲田大学文系学部の場合、合格最低点が概ね60%台と公表されていますが、これはあくまで標準化後の合計点であって、実際はそれより大幅に高いと考えるべきです(+1~2割)。
つまり、過去問を解く場合を含めて、目標設定を6割ではなく素点で7~8割にしておく必要があります。
それから、特に英語や国語で“解けたつもり”という思い込みや勘違いも早稲田タイプの入試問題だと置きやすいのかなと思います。選択式中心で、設問自体の難易度は高めではありますが、たとえば本文が読みやすくても選択肢のひっかけが用意周到に作られていたりしますし、根拠をあまり確認せずに解答を選んだりすると、“できたようで実は間違っていた”ということになりかねません。
特に浪人生にとって“得点開示”は自分の実力を知らしめる貴重な資料となります。より分析と対策を考えて、その“乖離”を埋められるよう真摯に取り組んで欲しいと思います。
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