2023/10/26 木

早稲田大学2025年度入試変更点

2025年度早稲田大学入試変更点について現時点でわかっていることをまとめていきます。
まずは現行の入試制度を一覧表にしました。

文系は学際的な学部を含めると全部で10学部あります。
最近入試制度の変わった学部としては、政治経済学部、国際教養部、スポーツ科学部があり、独自試験に共通テストが必須となりました。また、教育学部も共通テスト併用方式を昨年度から設けています。文学部・文化構想学部も以前から共通テスト1科目に独自試験2科目という入試方式を用意しています。更に、共通テスト単独利用は全5学部が実施しています。
一方、理系の基幹理工・創造理工・先進理工では、英語、数学、理科2科目の4科目の入試となり、共通テスト利用はありません。また、教育学部の理系学科は、3科目型(理科1科目)のB方式、そして共通テストを併用するC方式とD方式があります。C方式は共通テスト7科目、D方式は5科目です。人間科学部の一般入試の理系方式は3科目で受験でき、また共通テスト併用方式として、数学選抜があります。これは、共通テスト6科目140点に加えて数学360点満点で受験できる方式で、数学が得意な人にはとても有利です。

以上が現行制度の確認ですが、ここから大きく変わるのが、社会科学部と人間科学部です。

<2025年度以降の新入試制度>

両方の学部に共通しているのは、共通テストが必須になるということです。
まずは社会科学部から見ていきます。共通テスト3科目(40×3=120点)に加えて英語(60点)と総合問題(60点)、または英語(60点)と数学(60点)での受験となります。共通テストは外国語と国語は必須、そこに選択科目が1科目です。定員は総合問題型270名、数学型100名と総合問題型の方が多く、文系の生徒に広く門戸が開かれている印象です。
総合問題とは、「社会における諸問題に関する文章を読み解き、論理的思考力及び表現力を問う問題」とされており、いわゆる私大型で受けられる内容です。一方、数学型は数Ⅲを除く、数Cベクトルを含むもので、いわゆる文系型の数学です。いずれにせよ、社学の英語はそのままで国語は共通テストに代わる形になります。同じ共通テスト利用の政治経済学部と比べた時に、数学がなくても受験可能です。
次に人間科学部です。新入試方式では、国英型と数英型に分かれ、国英型が従来の文系方式、数英型が従来の理系方式です。国英型は共テ・独自試験ともに国語と英語が必須、数英型は共テ・独自試験ともに数学と英語が必須となっています。ただし、数英型は理科が必須ではなくなりました。なお、人間科学部の数学選抜方式は継続されます。
また、商学部での英検利用が廃止され、その分地歴型の定員が増えます。更に、スポーツ科学部は、共テ2科目と小論文だったのが、共テ2科目に総合問題となります。

理工学部では、基幹理工学部の3つの学系が4つに再編されます。

情報系の学系が追加され、学系1(数学系)、学系2(工学系)、学系3(情報系)、学系4(メディア系)に再編されます。

以下が変更点のまとめです。

・社会科学部と人間科学部は共通テスト必須(併用型)に変更。
両学部ともに2方式(型)の科目選択を用意。
・歴史には「歴史総合」を含めない。
・文系・理系ともに数Bの出題範囲に「統計的な推測」を含める。
文系の数Cは「ベクトル」のみの出題。
・基幹理工学部は3学系から4学系に再編。

これらの変更の影響について考えてみると、最も大きいのは社会科学部の共通テスト必須化だと思われます。併願としては上智大学や、数学が問題無いならば早稲田政治経済学部も増えてくると思います。そうすると、社会科学部は私立大学専願で考えている人からすると受けにくくなってきます。

一方で、引き続き独自試験を行う法学部、商学部、文学部、文化構想、教育学部といったラインナップを考えると、社会科学系の選択肢が減ってきている印象です。社会学系や経済学系を目指す学生には数学を勉強してほしいというメッセージなのかもしれません。

詳細はこちら↓の動画でも解説しています。

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