2022/12/03 土

新共通テスト数学の試作問題分析 数学ⅠA編

2025年度新大学入学共通テスト数学の試作問題分析(数学ⅠA編)です。

現行と変わらず試験時間70分で必須大問4題になった。選択問題の【整数】がなくなり、【場合の数と確率】と【図形の性質】が必須に。選択問題がなくなったことで、単元選択の自由度は下がった。【図形の性質】は、得意不得意が出やすい単元なので必須になることで不利に働く生徒もいるかもしれない。また、難関国公立大の二次を考えると、【整数】にくらべて【図形の性質】は出題頻度が少ないのも嬉しくないところ。

試作問題は【データの分析】と【場合の数と確率】

「データの分析」の試作問題

(1)は40の要素から四分位数や外れ値を出す問題。

(2)は3つの要素から縦横軸を入れ替えた散布図3枚を読む問題。

(3)そこから太朗花子問題で仮説検定の考え方を用いる問題。

設定やデータ、散布図3枚と情報量が多く、その処理に時間をかなり取られる。一方、1つ1つの問いにそこまで難易度は高くないが、情報量や所々の計算量が重い。共通テストの目指している形(事象の理解・情報の強化)が良くも悪くももろに出ていると言えるだろう。

 

「場合の数と確率」の試作問題

途中までは例年通りの場合の数と確率の問題といった形式で、誘導もあり、苦手な人の多い条件付き確率の問題もあるがレベルは平易。後半も誘導があり問題自体の難易度は高くないが、設定や会話文などの情報量が一気に増え、その読解に時間を取られる。設定されている文字を使っての一般化も問われているがその設定をしっかり読み取れるかも鍵になる。結局何をさせたいが見抜けないとはまってしまう可能性あり。

 

※どちらも問題内でなだらかに難しくなっていく構成だが、最後の何問かで設定や会話文といった情報量が一気に増えている。序盤を正確に素早く読み取り処理し、少し余裕を持って後半の重い問題に臨むというのが望ましい。長文を素早く読み解く力も必要。

 

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