チャート式(黄・青)の使い方
数学選択者の大半がチャート式の黄か青を使っているのではないかと思います。ただ、それぞれ問題数が多く、見た目も分厚いので使う前にやる気が失せる人もいると思います。ここでは「すべて解くなんて無理」という人のために“効率的な使い方”を提案します。
●黄青チャート共通
まず上段の「例題」と下段の「Practice(黄)/練習(青)」の使い分けですが、通常、先に「例題」で解法を確認してから、「P/練」を解いてみる、という流れです。ただ、時間を短縮したいときは、
A「例題」を読んでみて、「ここは大丈夫」と思えれば、「P/練」を飛ばす。
B 微妙に不安であれば、念のため「P/練」を解いてみる。
C まったく理解できなければ、飛ばしておいて後で誰かに質問する。
としましょう。 また、各例題の上に“難易度数”が記載されているので、それを参照して問題を選択する方法もあります。
章末の「Exercise」は入試問題レベルなので、基礎が定着していない人は飛ばすべきで、逆に「例題」や「P/練」のいわゆる本編が既習の人は「Exercise」だけ解いていく方法もあります。
それから他の参考書・問題集でも同じですが、裏表紙の公式集や各単元始めの「基本事項」はコンパクトにまとまっているので頻繁に確認すると定着度が上がります。
●黄チャート「解法と演習」の場合
黄チャートは単元ごとに<スタンダードコース><パーフェクトコース><センター試験コース>とあらかじめ問題を分類されているので、状況にあわせて選択したり、組み合わせてみると目途がつけやすいです。ただし、<センター試験コース>は問題数が少なすぎるので、“とりあえず基礎の基礎だけ”というとき限定。また「基本例題」に対して「重要例題」を飛ばすという考え方もありますが、受験対策で使用する場合、黄チャートの「重要例題」はほとんど必須なので、いずれかのタイミングで確認が必要。
●青チャート「基礎からの○○」の場合
黄チャートと比べて計算レべルや初習レベルの問題が少なく、やや難易度が高いので、まずは「基本例題」を中心に一通り確認していくのがセオリーだと思います。ただ、偏差値60辺り以上を目指す場合は、「重要例題」にも入試で頻出のものが含まれているので確認が必要。一部の単元では「演習例題」というのもありますが、こちらも同様に確認が必要です。
●まとめ
チャート式は<参考書型としての使い方>と<問題集としての使い方>の両方が可能なので、そこを使い分けながら、あるいは組合せながら利用するのがポイント。ただ、どの問題が必要で必要でないかの見極めが最初は難しい(志望校や学力にもよる)ので、例題の解法を確認しながら、先述でいうところのA「すぐにわかるところ」B「実際に解いてみたところ」C「わからなかったところ&難しそうで飛ばしたところ」をそれぞれ区別がつくように印をつけておくと、あとでの2周目に取り組みやすくなると思います。